本地ヶ原のおはなし

尾張旭市の本地ヶ原にまつわる5つの物語。今までに本地ヶ原で語り継がれてきたお話や、
先人によって書き留められてきた歴史が織り込まれた小学校高学年向けの内容。
第二部は本地ヶ原の文化の源流となる、貴重な資料や歴史を掲載。

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本に関するお問い合わせ、またご意見は下記のメールアドレス迄ご連絡ください。
kuroishisha18@gmail.com

もくじ

リンクをクリックすると、本の内容が確認できます。

第一部 本地ヶ原のおはなし

  • 1)神社に舞うツバメP1 /P2
  • 2)天狗のかかと岩P3 /P4
  • 3)図書館で見た夢P5 /P6
  • 4)龍神様のフナP7 /P8
  • 5)本地ヶ原の日の丸スイカP9 /P10

第二部 本地ヶ原の歴史

  • 1)白山神社と本地ヶ原神社P11
  • 2)長坂丘陵の遺跡P12
  • 3)白山林の戦いP13
  • 4)飛行場の役割を担った本地ヶ原P14
  • 5)開拓地としての本地ヶ原P15

はじめに

人類の文化や歴史は古来より、ギリシャ神話や古事記などの創造的な物語から始まっているように思われます。これらの物語は、あらゆる宗教や思想、また政治的背景や時代を超えて存在できる普遍的な力をもち、人類文化の出発点の役割を果たしていると言えます。

「本地ヶ原のおはなし」の第一部には、本地ヶ原にまつわる5つの物語が収められています。そこには今までに本地ヶ原で語り継がれてきたお話や、先人によって書き留められてきた歴史が織り込まれています。著者は、幼少時代をこの本地ヶ原で過ごしました。文学や歴史の専門家ではありませんが、その時に面白いと思ったことや、不思議だと感じていたこと、また、本地ヶ原の自然の姿から学んだこと、古老から聞いたお話などを思い出しながら、これらの物語を小学校高学年の皆さんに読んでもらえる文章にまとめました。

第二部の「本地ヶ原の歴史」では、この土地の歴史に詳しい5人の先生に、経験や調査に基づいた文章を書いていただきました。そこには本地ヶ原の文化の源流となる、貴重な資料や詳細な歴史が掲載されています。第二部を、第一部の「本地ヶ原のおはなし」と照らしあわせて読んでいただけると、より一層「本地ヶ原」を深く知ることができると思います。

読者の皆さんがこの本を読んで、自由に本地ヶ原に思いを巡らせて、ご自身の物語や歴史づくり、ふるさとづくりに役立てていただけたら幸いです。

本地ヶ原のお祭り

カレンダー

  • 1月
    元旦祭(1月1日) 本地ヶ原神社にて
    年始にあたり、祝詞をあげ五穀豊穣と人々の加護を祝う祭祀である。
    どんど焼き(1月第2日曜日) 本地ヶ原神社にて
    その年飾った門松、注連縄(しめなわ)飾り、書き初めを持ち寄って焼く。火祭りの行事で、左義長とも言われる。
  • 3月
    祈年祭(としごいのまつり)(3月第1日曜日) 本地ヶ原神社にて
    新嘗祭と対になっており、一年の五穀豊穣を祈る。本来は田の神への予祝祭(よしゅくさい)とも言われる。
  • 4月
    龍神祭り(新池) (4月29日)新池にて
    新池の白清龍神(はくせいりゅうじん): 昭和42年(1974)夢のお告げで山形県からきた女性が新池を訪れた時に置いて行った神具_笈摺 (おいずる) 厨子(おずし) などを祭った社。その神具は山形県 善寳寺(禅寺)の800年祭のお品であったのでと言われている。それ以来、善寳寺の裏のカイバミ池の龍神様が新池に舞い降りたと考え、善寳寺の祭祀(さいし)を承継させていただいている。現在はその御利益に感謝して毎年4月の29日にお祭りを行っている。
  • 10月
    例大祭(れいたいさい)秋祭り(10月第2日曜日)本地ヶ原神社にて
    神社で行われる祭祀のうち最も重要なものとされ、本地ヶ原神社では秋祭りに重ねている。

  • 11月
    七五三 (11月)本地ヶ原神社にて
    7歳、5歳、3歳の子供の成長と健康を祝う行事である。
  • 12月
    新嘗祭(にいなめのまつり)(12月第1日曜日)本地ヶ原神社にて
    一年間に必要な蓄えとして、五穀の新穀を供えて収穫を祝い感謝する行事である。

上記、本地ヶ原神社での祭事に関するお問い合わせ。初宮参り、七五三での御祈祷をご希望の方。

宮司:富田克俊 0561(53)2498

おまんと祭での祭礼の概要

(10月第2日曜日)本地ヶ原神社から

古来より尾張、西三河地区では、農作物の大豊作の時や先祖の供養のため、「飾り馬-馬の塔(おまんと)」や「棒の手」を氏神や近隣の寺に奉納する行事が「警固祭」として行われてきた。本地ヶ原地区においても本地ヶ原神社への奉納を秋祭りに行っている。

本 地ヶ原地区においては、黒石、緑ヶ丘、中畑、白山、池上、東、旭ヶ丘という開拓時代の七つの地区にちなんで各地区自治会に「馬宿」を順番にお願いしている。 祭日当日は、朝7時にその地区の公園にて「出陣式」を行い、その後本地ヶ原神社に演技を奉納(8時30分ごろ)にしたあと、各地区の公園を回る。12時ごろには、本地ヶ原神社に一端 戻り昼食休憩、13時には本地原小学校にて子ども会の神輿揃えに参加、演技披露を行い、そのあとには馬とのふれあい会や記念写真撮影なども行っている。その後、また本地ヶ原各地区の公園をめぐり、夕方16時ごろに「馬 宿」に戻り「帰陣式」を行う。

演技の内容は、鉄砲隊の発砲による合図で棒の手隊の駆け込み、飾り馬隊の駆け込みと馬歌の披露、棒の手隊の演技披露、退場が主な内容である。

上記、おまんと祭に関するお問い合わせ。
本地ヶ原警固隊進行係:加藤浩司090-4863-1233まで。

本地ヶ原警固隊

警固隊とは、飾り馬を守る鉄砲隊や棒の手隊による警固の隊列をさしている。その警固隊の隊列は、役員である「杖突」に続いて「鉄砲隊」と「棒の手隊」、「飾り馬隊」が続く。衣装は羽織や半纏に股引、また風切りという胸当てを棒の手隊は身につけ、馬引きは、どんぶりを身につける。また、笠を被り提灯や杖を持ち、足袋に草鞋や地下足袋姿である。本地ヶ原警固隊は、平成17年(2005)9月に「市制35周年記念事業 警固祭(秋祭り)」に向けて本地ヶ原無二流棒の手保存会(尾張旭市指定文化財)と本地ヶ原無二流馬の塔保存会によって結成された。

棒の手

修験者の儀礼や農民の自衛のための武術が伝わったとされる郷土芸能。棒の手は、棒や太刀(木太刀)を使い二人から四人の演技者が型に従って対戦するもの。もともと修験道につながり五穀豊穣、無病息災を願う神事芸能として「棒」を神の「依代(よりしろ)」としている。尾張旭市内には、新居地区の「無二流」、印場地区北部の「直心我流」、「東軍流」、印場地区南部の「直師夢想東軍流」、稲葉地区の「検当流」の五流派がある。戦後に開拓地として発展してきた本地ヶ原においては、新居地区に教えを請い、南北朝時代に新居村を開いた水野又太郎良春が、奈良の吉野の金峯山寺にて修行し伝えたとされる「無二流」の流れをくんでいる。新居地区には西分会、郷分会、大久手分会、北原山分会、南原山分会、東大道分会、西大道分会の7分会があり、本地ヶ原保存会も近年になり認められた。なお、尾張旭市の棒の手は、昭和33年(1958)に愛知県無形文化財指定を受けている。

飾り馬

神の「依代」である標具(ダシ)と刺繍を施した馬道具で馬を飾ったもの。江戸時代から伝わる献馬行事で、豊作のお礼や雨乞いなどのために神社に奉納するもの。村内の「郷祭」では、高札と御幣が標具に飾られる。印場地区は渋川神社、新居地区は多度神社、稲葉地区は一之御前神社にそれぞれ「郷祭」では奉納されている。現在は行われていないが豊作の年には、大森地区や長久手地区などと連合して「大森合宿」として竜泉寺に奉納がなされていた。現在では、5年に一度の「市周年記念事業 警固祭(秋祭り)」で市内の警固隊が一堂に会する際に、「合宿」の際に使われたタケノコ、ケシなど村ごとにデザインの異なる飾り馬の標具が見られる。

鉄砲

祭礼の合図として使用。江戸期までは、火縄銃の所持や使用は非常に厳しく、明治期以降に祭礼の合図として使用され始めたと思われる。現在では、各地区で多数の火縄銃による鉄砲隊を組織しているが、本地ヶ原地区では、竹筒による空砲である。

黒石社 - 本地ヶ原文化の推進プロジェクト

黒石社のロゴマークは、本地ヶ原神社の境内にある黒石様をカタチ取ったデザインです。三つの石が集まって和のあるコミュニティーを形成しています。

黒石社は愛知県尾張旭市本地ヶ原地区の、文化創造と発信をサポートする民間プロジェクトです。

その出発点として、平成27年夏。本地ヶ原で語り継がれてきたお話や、先人によって書き留められてきた歴史を織り込こんだ小学校高学年向けの物語、「本地ヶ原のおはなし」を発刊いたしました。

今後、この本に書き留められた文化や歴史を種子として、本地ヶ原の文化推進を楽しくサポートして行ければと思っています。

黒石社では皆様からの、「本地ヶ原のおはなし」についてのご意見、ご感想、またご質問などを受け付けています、下記のEメールアドレス (担当:近藤) 迄お便り下さい。

kuroishisha18@gmail.com

本地ヶ原文化の推進プロジェクトメンバー募集

黒石社では、本地ヶ原の文化推進を楽しくサポートして行くためのメンバーを募集しています。どのようなカタチのプロジェクトになって行くのかはまだ未定ですが、地元市民の文化的素養を軸にして、模索しながら参加者と共にプロジェクトを作って行きたいと思います。

ご興味の有る方は下記のメールアドレスまで、住所、氏名、年齢、職業、Eメールアドレスをお知らせください。

kuroishisha18@gmail.com